低い評価の口コミに、どう返すか言い訳に見せず、次のお客様に伝わる返信
公開
「予約して行ったのに、長い時間待たされた。もう行きません」
こんな口コミが付くと、お店の側にも言いたいことがあります。その日は急な欠勤があった。前のお客様の対応が長引いた。ただ、それをそのまま返信に書くと、読む人には言い訳に見えます。
低い評価への返信は、書いた人と言い合う場所ではありません。これからお店を選ぶ人が、お店の対応を見る場所です。星1の口コミそのものより、それにどう返したかのほうが、お店の印象を決めることがあります。
アメリカの消費者1,002人に聞いた調査では、97%が地元のお店の口コミを読み、89%がお店に返信してほしいと考えていました。そして半分は、決まり文句のような返信を見ると、そのお店を選ぶ気が失せると答えています。返信は、書いた本人より、これから来る人に向けた文章です。
返信の基本(早く、丁寧に、星の数で返し方を変える)は「Googleマップで選ばれる店の整え方」で説明しました。この記事では、返しにくい低い評価に絞って、何をどの順番でするかを説明します。
返信を書く前に、何を確かめるの?
書かれている出来事を、お店の記録と当日の担当者で確かめます。
星の数だけでは、何に困ったのかは分かりません。待ち時間なのか、商品の状態なのか、説明の食い違いなのか、接客なのか。まず、書かれている出来事を取り出します。
待ち時間の例なら、予約の時間、実際に案内した時間、来店したときに伝えたこと、その日の混み方を確かめます。
ここで気をつけたいのが、記録が見つからないことと、来ていないことは別だという点です。口コミの名前と、予約の名前が違うことはよくあります。「そのようなお客様の記録はありません」と返すのは、事実の確認ではなく、書いた人を疑う返事になります。
Google も、低い評価には、理由を調べ、誠実に答え、必要なら謝ることを勧めています。同時に、自分たちに非がないことまで認める必要はない、としています。
公開の返信には、何を書けばいいの?
受け止める、確かめた事実、実際にしたこと、連絡先。この4つを短く書きます。
待ち時間を確かめ、受付での伝え方をもう変えたお店なら、たとえばこう返します。
大事なのは、実際にしたことだけを書くことです。まだ話し合っている段階なら「改めました」とは書けません。「スタッフで話し合い、受付での伝え方を見直しています」と、今の段階をそのまま書きます。書いたことは、次に来たお客様が確かめられるからです。
書いてはいけないことは?
お客様の個人の情報と、事情の言い訳です。
同じ口コミに、こう返したとします。お店の側では、事情を正直に説明したつもりです。
特に①は、読む人に別の受け取り方をされます。このお店に行くと、自分の予約の内容まで書かれるかもしれない。そう感じた人は、ほかのお店を選びます。欠勤や前のお客様の遅れは、お店の中の事情です。待った人が知りたいのは、次は待たされないかどうかです。
事実と違う口コミは、消してもらえるの?
評価が低いというだけでは、消えません。Googleの決まりに反しているときだけ、報告できます。
別のお店のことを書いている、個人の情報が入っている、差別や脅しの言葉がある、実際に利用していない人が書いている。こうした口コミは、口コミの報告から、当てはまる理由を選んで報告します。
ただし、Google はお店とお客様の言い分のどちらが正しいかは判断しません。報告しても、必ず消えるわけではありません。お店の認識と違う、というだけでは、決まりに反したことにはなりません。
そのため、低い評価への対応は、3つに分けて考えます。
返金や割引と引き換えに、評価を変えてもらったり、消してもらったりしてはいけません。Google の決まりで禁じられています。満足していそうなお客様だけに口コミをお願いして、評価を上げようとすることも同じです。お客様への埋め合わせと、口コミの評価は、切り離して考えます。
返信したら、それで終わり?
返信の公開を確かめ、書いたことを、お店の仕事に戻します。
返信は Google の審査を通ってから、口コミの下に公開されます。公開されると、書いた人に通知が届き、書いた人はその後も口コミを書き直せます。返信を読んで評価を変える人もいますが、変わることを当てにして返信を書くものではありません。
お店の中では、同じ不満が繰り返されていないかを見ます。3か月分の低い評価を話題ごとに数えると、どこから手を付けるかが一目で分かります。
待ち時間の不満が何度も出るなら、予約の詰め方、受付での伝え方、遅れたときの連絡を見直す合図です。1件の口コミを、誰かを責める材料ではなく、次のお客様に同じ思いをさせないための材料にします。
1人で返信を書くお店は、書いたら少し時間を置いて読み直してください。複数の人がいるお店は、個人の情報が入っていないかを、別の人にも見てもらいます。急いで返すことより、調べていない約束を書かないことのほうが大事です。
まず、気になっている口コミを1件選び、「確かめられたこと」「まだ分からないこと」「お店で変えられること」の3つを書き出してください。その3つが分かれてから書く返信は、言い訳になりません。


